しなのまちリトリート vol.1
森林が町の面積の7割を占める信濃町。自然の深い山村地域であり、昔から保養地としても愛されてきました。そんな信濃町の美しい森を「森林メディカルトレーナー」と歩いたり、「癒しの森の宿」で過ごすことで、心と体を休めリフレッシュできる体験プログラムがあります。
信濃町では、地域一帯で自然保護や体験プログラムの展開事業に取り組み、2006年には林野庁から「森林セラピー基地」の認定を受けました。
海外からの注目も高まる森林セラピーや、信濃町のおすすめコースについてお届けしていきます。
信濃町の公式事業になったのはなぜ?
町では以前より林間学校で子どもを受け入れたり、町民有志の集まりで森林セラピーの取り組みをしていましたが、1999年より市町村合併の動きが加速し、信濃町にもその足音が迫りました。そんな中、信濃町は町内資源である「自然」に着目し、これを利用した事業展開で持続可能な自治体を目指します。
また、約40年前から信濃町で自然保護活動をしていたC.W.ニコルさんは、医療や福祉の現場でも森林セラピーが有効活用されている欧米の情報を長野県に提供。
このような背景から、森林セラピーが長野県で事業化され、信濃町で実施されることになったのです。
以降、町では自然環境を保全しながら、森林や遊歩道の整備、人材育成や宿泊施設を整え「癒しのまちづくり」を進めてきました。体験プログラムを提供できる「森林メディカルトレーナー」養成講座も毎年開催し、反響を呼んでいます。
森の力を利用した「癒しの森プログラム」
プログラムでは、忙しない現代社会に生きる方々に向けて、3つの体験を提供します。
1、自然の中で自分を見つめ直す
2、自然の中で適切な生活リズムを取り戻す
3、自然の中に自分の癒しの場所を見つける
自分にとって一番の「癒しの場」を信濃町の森の中に見つけられたら、何度でも通ってしまいそうです。
プログラムの利用に向けては、電話での申し込み時に簡単なカウンセリングが行われます。体調や希望に合わせて滞在メニューを調整。宿泊先や森での過ごし方はカスタムオーダー式であることも魅力的です。
森歩きの他にも、ヨガやホースセラピー、描画セラピー等、様々なプログラムを提供しています。
「癒しの森の宿」として認定された宿は現在9軒。旬の地元食材を使ったメニューや香草・薬草を活用したサービスが充実し、睡眠時にアロマオイルを用いたり、体調に合わせた芳香浴のご用意も。五感を通じてリラクゼーションを促す工夫が施されています。
森林セラピーの効果
森の中で過ごすことで疲れた心と体を回復させる森林セラピーの効果は、科学的にも立証され、世界中でその価値が見直されています。
「森林セラピー研究会」による信濃町での検証においては、ストレスホルモンや血圧の低下が確認され、免疫力や抗がん能力が高まると考えられています。
森林浴には、
・ 落ち着きを取り戻すカラーセラピー効果のある「緑色」、「木漏れ日」
・ 自然の音楽療法ともいえる「鳥の鳴き声」、「せせらぎ」、「静けさ」
・ アロマセラピー効果のある「森が放つ緑の香り」、「フィトンチッド」
など、多様な要素があり、視覚・聴覚・嗅覚・呼吸を通して人体に作用し、自律神経機能をバランスの良い状態にします。
癒しの森を歩いてみよう!おすすめコース3選
黒姫高原エリアを中心に、森林散策コースが多く点在しています。
トレーナーとの森歩きに限らず、トレイルランや愛犬散歩、ピクニックなど、様々な目的で楽しめるコースや休憩所は、しっかりと整備され地元町民にも親しまれています。
コースの入口には、距離や高低差、難易度を示す看板があります。また、随所に森林セラピー効果を説明する看板も立っているので、自然の力をゆったりと感じたい方には嬉しい情報が満載のコースです。
詳細はこちらのサイトからもご確認いただけます。
しなの町 Woods-Life Community とは
・信濃町森林療法研究会一ひとときの会一
・一般財団法人C.W.ニコル·アファンの森財団
・(株)さとゆめ
上記の地域3団体が共同体となり、しなの町 Woods-Life Communityを運営。事業を推進する長野県信濃町との官民協働で、20年以上の実績を積んでいます。「観光」「健康」「環境」の並立を目指す志の継続により、良好な森林環境が維持され、森林保養地としての価値が高まり続けている信濃町。
心理的安全性やアサーションがうたわれ、若年層の自尊心感情の低さが危ぶまれる現代社会。ご自分をリフレッシュしに、信濃町の森を一度体験してみませんか。
癒しの森プログラムに関するお問い合わせはこちらより。